ハメドゥスト テヘラン通信 第9号
◆イスファハンへの旅
イスファハンはイランの数ある王朝の中でも最もイラン的な、しかも、現在のイラン国教であるイスラム教シーア派を初めて国教と定めたサファビー朝の首都でした。
◇位 置
イスファハンは、テヘランの南に位置し、ザグロス山脈の東の平原に開けた都市です。昔から、オアシス都市として栄えてきました。
テヘランからは飛行機で40分、車で6時間で行くことができます。先生達は、イランエアーの飛行機で行きました。荷物ボックスが電車の荷物置きのようになっているのには驚きました
◇歴 史
16世紀初めに成立したサファビー朝(国王はシャー・アッバス1世)はイスラム教シーア派を国教とし、1598年に、首都を最も美しい街にするためにガズビンズからイスファハンに移した。そして、20年も経たない間に人口は6万人から60万人となり、モスクは162ホテルは1802件も建てられた。その街のすばらしさから「イスファハンは世界の半分を占める」とまで言われた。サファビー朝は政治的にも文化的にも繁栄した時代であった。
「イスファハンの歴史は、イランの歴史である」と言われるように、紀元前4、5世紀のアケメネス朝からイスファハンの歴史が始まり、紀元前3世紀のパルティア帝国の頃から紀元後7世紀のササン朝の滅亡までの約1000年間、その巨大な国土の中心であった。また、11世紀末に成立したセルジュック朝、あるいはサファビー朝の頃にペルシャイスラム美術が頂点に達した時期であった。
◇街の様子
たいへん美しい街で見所がたくさんある所でした。特に、メイダネ・イマームという512m×160mの長方形の広場が街のど真ん中にあることやモスクの20ー30年けて手作業で作られたというタイルのモザイク作り、モスクの建築のすばらしさには圧倒されてしまいました。また、イランの伝統工芸とも言えるハンディクラフトの皿や花瓶、更紗作りも見学し、その作業の細かさに気が遠くなりました。
(35号参照)