ハメドゥスト テヘラン通信 第35号
サラーム。フーベ。テヘランでは毎朝零下を記録するようになり、市内を見下ろすエルブルーズ山脈も中腹ぐらいまで雪化粧する日が多くなりました。
今年は寒くなるのが、やはり早く、また、厳しくなりそうです。
テヘラン日本人学校は小学3年生から中学1年生まで、11月9ー11日に2泊3日のイスファハン体験旅行に行ってきました。今までの旅行は、見学のみだったのですが、今回は更紗、彫金作りの体験学習を目玉にしました。
また、時間を有効に使うため飛行機を利用しました。
◆ イスファハン体験旅行
9号でも紹介しましたが、イスファハンは、16世紀のサファビー朝の時代に都となり栄えた町で、歴代の王達が建築物や伝統産業に人力を尽くしたため、すばらしい町となり、当時「イスファハンは世界の半分」とまで
言われたほどでした。今でも、その美しさは維持され、イランでは、一、二を争う素敵な町です。
そこで、有名なモスクや宮殿、個性的な橋の見学やその地域で織られている絨毯の工房の見学をしたり、体験学習、買い物などをしてきました。
世界中の日本人学校では、日本人学校以外の学校との交流活動が行われているのですが、テヘランではイラン政府によって禁止されているので、何とかイランの人達とふれあいの場を持ちたいと思い体験学習を行ってみました。教師が2人のグループに分かれ各3回ほど打ち合せをしに足を運んだのですが、やはり1つの作業場では何の準備もされておらず慌ててしまいました。でも、子供達は、職人さん達に指導してもらい、できあがった自分の作品を見て喜んでいました。「簡単そうに思えたが
難しかった。」「こんなに苦労して作っているなんて思わなかった。」などの感想があり、伝統工芸に関心を持つだけでなく、職人さん達の苦労も勉強できたようです。
買い物では、ファルシー(ペルシャ語)の時間に習った表現を使って店の人と値段の交渉をしていました。値段が決まっている日本では考えられないことでしょうね。普段買い物をしない子供達にとって、買い物が今回の旅行で一番思い出に残っている子も多いようです。
10月31日にブラジルで、11月7日にナイジェリアで、今回の往路、復路で利用するものと同じ機種の飛行機が墜落していたのですが、無事にテヘランへ帰って来れたので、先生はホッとしています。