ハメドゥスト    テヘラン通信   第55号 






サラーム。フービ、ショマ?
 イランは暑い日が続いています。今、メロンがおいしく毎日食べています。日本の夕張メロンと同じオレンジ色の肉のものです。当たり外れが大きいのですが値段が安いので我慢しています。なぜ、日本はあんなにメロンが高いのか不思議に思います。 日本人学校では水泳教室が始まり、それぞれが目標を持ち、頑張っています。水泳教室が終わる頃には、ほとんど全ての子供達が泳げるようになります。
 さて、今回は前回の続きとイラン国内麻薬戦争のお話です。イランでは、革命以後麻薬の取り締まりで約2000人の警官が亡くなっているそうです。

カスピ体験学習 〜3〜

 その後、2回目の炊さん活動。イランの人がキャバブを作るのと同じようにキャバブを作った。炭に火をおこし、串刺しにした肉や野菜その上に置いてを焼く。昨日のカレーライスよりは簡単だが、中が焼けたかどうか判断するのが難しかった。キャバブの一番人気は、醤油に浸けた鶏肉。日本の焼き鳥のようだった。2番は、じゃがバター。ジャガイモをアルミホイルにくるんでやいたものにバターをつけただけなのにたいへんおいしかった。自然の中では、シンプル料理が合うようだ。
 2日目最後の活動は、キャンプファイヤー。ゲームや「カスピ海替え歌合戦」などをして楽しんだ。キャンプファイヤーが終わった途端に、また雨。水泳の時といい、キャンプファイヤーの時といい天候が日本人学校の行動に合わせてくれているようだった。遠くに光る稲妻を見ながら2日目も無事終了した。

<3日目>  児童・生徒は6時半に起床。そして、散歩。色鮮やかなアジサイの前で思わず記念撮影。アジサイの花がこんなに美しいと思ったのは初めてだった。3日目は臨海学習の最終日。朝食後、お世話になった宿舎を掃除して去ることにした。
宿舎の『ミルザ・クチェ・ハン』という名前は、人の名前で、革命の時にパーレービ朝の王、レザー・シャーと戦った、カスピ海側のリーダーから取ったと言うことを伺った。やはり、革命なしでこの国は語れないようだ。
 本日最初の活動は、ラムサール市内でのクラス単位の買い物。いつも勉強しているファルシーを使っての会話だが、中学部は「ほんまに授業中、勉強してんのか?!」と先生に言われるような出来だった。普段イランの人と接する機会が少ない子供達にとっては当然の結果かもしれないと、自分の暴言に後で反省した。また、今回のこのような経験も彼らにとって貴重な体験になるのだとも思った。何とか買いたい物は買ったようだが、一番欲しがっていた蛙のゴミ箱は品切れとなり、買えなかった。 テヘランへ帰る前の最後のカスピ海周辺パノラマ見学は、悲しいかな、ゴンドラの故障でできなかった。自然現象にはあきらめがつくが、最後の最後で人為的な原因で予定を変更せざるを得なかった。近くのホテルで昼食後、一路テヘランへ。往路よりも賑やかなバスの様子に子供達が仲良くなたと確信し、無事帰校した。   (完)

                  イランはドラッグ押収量世界一?!
 6月25日付けの新聞でイラン国内で1トンの麻薬が押収され20人の密輸者が捕まったと報道されました。この種の事件は1週間に1回は新聞で目にするのですが、1000sを越えたのは先生が知る限り初めてで驚きました。統計によると、世界の87%のモルヒネ、33%のヘロイン (いずれも麻薬の一種)がイランで押収されており、それらは、アフガニスタンやパキスタンで作られているそうです。ドラッグはイランを経由しヨーロッパへ流れていくとの話です。イラン国内では道路の至るところで検問所があるのですが、その理由が理解できます。イランは、麻薬に対してたいへん厳しい態度をとっており、密輸者は警察に捕まると、即、裁判を行われ、ほとんどの場合が死刑にされます。