ハメドゥスト    テヘラン通信   第37号 






 サラーム。12月に入りました。テヘランも冬らしくなり、また、寒さが戻ってきました。背の高い街路樹のチェナール(すずかけの木)の黄色くなった葉が 道端にいっぱい溜まっています。もう少しで木々の全ての葉がなくなりそうです。
 テヘラン日本人学校では先日、遠足に行ってきました。男女が一緒に活動することや女の子のヘジャブ、安全面の問題があり場所選びが難しかったのですが、「草原、平原生態研究所」と呼ばれる植物や小動物の研究を行っている大植物園 (全体で150ha)に行きのんびり1日過ごしてきました。そこには、人工的に作られたイラン各地のミニチュア地形や日本・中国庭園などがありました。また、大きなサッカーグランドもあり、イランで長時間歩くことのない、また、広 い敷地で遊ぶことのできない子供達は大喜びでした。
さて、今回は最近のイランのニュースでイランらしいものを紹介したいと思います。イランには、ファルシーで書かれた新聞は多くあるのですが、外国人の先生にとっては難しすぎて読めません。ですから、3紙ある英字新聞の内2紙を購読しています。記事はそれらからのものです。 

◆ 犬の散歩はやめましょう?
 イスラム教では、犬は「けがれのあ」動物とされています。ですから、イランの人々が犬を散歩しているところを先生は、まだ見たことがありません。日本人の家で飼い犬を見るか地方の町外れで見るくらいです。テヘランでは、宗教上の理由で以前、犬を飼うことを禁止され、2年前にも宗教上の理由と衛生面の理由で公園や公の場での犬の散歩を禁止されました。また、 数年前には犬の撲滅キャンペーンが衛生 面の理由で行われたそうです。先日も、保健機関が犬は多種の病原菌を持っていて、その中には死をもたらすものもあると警告しました。(左の記事)あなたの犬は大丈夫でしょうか?
 ちなみに、猫は重宝されていて、ゴミをあさっていても追い払われないぐらいです。ペルシャ猫が有名ですが、ほっそりとした毛並みの揃った猫は、ここテヘランにはおらず、太った、ゴミをあさっていて追い払っても逃げないあつかましい猫しか見ることができません。

◆ 外国語禁止?!
 イランの議会で、ファルシーを使って外国語を表現することを禁止する法律が制定されました。公共機関はもちろん、会社などでの報告書や文書、公式なスピーチ、インタビューではファルシー以外使用禁止となったのです。ですから、コンピュターやファクス、などの言葉は使われないそうです。日本で言うと、コピー機のことを複写機と呼ぶように、外来語を日本語にして表すようになるようです。
 外国語を使っている工場、お店なども1年以内にかえないと罰せられるそうです。 他にも、町の名前や、通り、公共の建物にも外国語を使うことの禁止令が出されました。  
 でも、本当に行われるのでしょうか?