ハメドゥスト テヘラン通信 第21号
◆ ケルマン
ケルマンはテヘランから約1000q離れたところにある標高約1800qの町です。テヘランからは飛行機で1時間15分で行けます。気候はテヘランとほぼ同じでした。
この町の歴史は、3世紀のアルダシール1世によって起こったササン朝時代から始まっていると伝えられています。ササン朝後(7世紀から)、アラブやセルジュクトルコ、モンゴルな どの国々にイランは侵略されたので、その名残が現在でも残っていました。
そこにはゾロアスター教徒がまだいるそうです。また、ケルマンはイランの特産物ピスタチオの産地としても知られています。ケルマンでは 、2000年前のゾロアスター教の塔やサファビー朝(16世紀)から続 いているバザール、19世紀まで使われていたお風呂の博物館などを見学してきました。暑い地域なので「バドギル」という風を建物内に入 れる「塔」が見られました。暑い地域に住む人々の工夫だそうです。帰りにケルマン名産の美しいケルマン刺繍をお土産に買ってきました。
◆ バム
バムはケルマンから約200q離れた所にあり、昔の 要塞があることでたいへん有名です。6Kuの敷地の 中には風化した中世のヨーロッパ風の城やバザール モスク、見張り台、住居跡などがありました。
アリゲ・バム(バムの要塞)については詳しいことは 分かっていないのですが、約2000年前に造られ、
150年前までは人が住んでいたようです。しっかりし た建物が残っているのに人々がここに住まなくなった のは謎となっています。要塞の中に水を流せなくした から、住めなくなったという説があるくらいです。