ハメドゥスト    テヘラン通信   第19号 






 日本人学校では、スキー教室が無事終了しました。今年は雪の当たり年のようでもう3回も大雪が降り、イランのいくつかの空港が閉鎖されたり、学校も臨時休校になる日が数日ありました。日本人学校でも1日臨時休校としたり、授業やスキー教室を1時間遅らせて開始する処置が取られました。校庭には、そり滑りをするための雪山が作られ、子供達は毎休み時間、そり滑りを楽しんでいます。雪が降ってもう2週間が過ぎようとしていますが、道路際のものは解けず歩きにくい状態です。
 
さて、今回はイランで経験した日本と異なる習慣(イスラム教によるもの以外) についていくつか紹介しようと思います。

◆ チャイの飲み方
 チャイというのはお茶のことです。味は少し違いますが、日本で言う紅茶だと思って下さい。イラン人はチャイを飲みながらおしゃべりをするのが日常の楽しみなので頻繁に飲みます。日本では、砂糖、レモン、ミルクを入れて飲みますが、イランでは砂糖しか使いません。「使う」としたのは砂糖を入れる人とそのままかじる人がいるからです。こちらでは、角砂糖をつまんでそれをチャイに浸し、それを食べるのがチャイのポピュラーな飲み方です。子供の頃「行儀悪い」と叱られたことをここでは堂々として先生もチャイを楽しんでいます。 (注:日本ではマネしないように)

◆仲良しは手をつなぐ
 日本でも、女の子が仲の良い友だちと手をつないで歩いている姿をよく目にしましたが、イランでもそれは同じです。
 でも、同じことを男の人もしているのです。「男の人」ですから大人を指しています。ヒゲをはやし、毛むくじゃらの腕のアガ(男の人を指す言葉)同士が一 諸に手をつないで歩いていたり、街角で手を絡まながら話しているのをよく見かけるのです。初めはホモだと思っていたのですが、ここでは仲がいいと男女を問わず、そうするそうです。

◆ つねる
 日本では、つねるのはあまりいいこととされていませんが、イランの人は、可愛い赤ちゃんや子どもを見るとすぐにほっぺをつねりに来ます。ほっぺのふわふわしたところを触るのではなく、きつくつねるのです。日本人学校の児童も彼らのこの習慣が理解できず、たいへん嫌っています。先生の赤ちゃんもよくされます。一般的に、イランの人は子ども好きなのですが、彼らはなぜ日本人につねられることが嫌われるか分からないので、かわいそうに思うこともあります。

◆ タバコ1本売り
 イランの街角では、タバコを1本ずつ買う光景が見られます。最初はお客が、お店の人の知り合いで分けてもらっているのかサービスかと思っていたのですが、後にお金を払っているところを見ました。タバコは、比較的高価な嗜好品なようです。(でも、イスラムではタバコはいけないはずなのですが・・・?)
 珍商売として、電話ボックスの前にいる両替屋さんも挙げられます。


                  早 い 散 髪

 いらちな(苛立ちやすい)性格の先生にとって、こちらでの生活はストレスの溜まることが多いです。時間を気にしない、約束をきちんと守らないなどがその原因です。(最近は、慣れてきましたが・・・・)
 でも、散髪にかけては驚くほど早く済ませられるので助かっています。15分もあれば終わってしまいます。カットもそんなに悪くはありません。元来こちらの人は手先が器用なせいでしょうか。おしゃべりやチャイを飲むのを止めて、仕事に熱中すればもっと早くしてもらえます。
 ただ、行くたびに値段が違う床屋があるので、料金システムについては今後の研究課題となっています。